LA MER A L'AUBE
91分 フランス / ドイツ

監督 フォルカー・シュトレンドルフ
出演 レオ=ポール・サルマン ウルリッヒ・マテス
    ジャン=ピエール・ダルッサン など



1941年、ナチ占領下のフランスで、一人のドイツ人将校が暗殺される。
ヒトラーは即座に、報復として、収容所のフランス人150人の銃殺を命令した。
しかし、過度な報復に危険を感じたパリ司令部のドイツ軍人たちはヒトラーの命令を回避しようとするが、時は刻々と過ぎ、政治犯が多く囚われているシャトーブリアン群の収容所から人質が選ばれる。その中に、占領批判のビラを映画館で配って逮捕された、まだ17歳の少年ギィ・モケがいた…

以上、あらすじ。


ナチス・ドイツ占領下のフランスの映画です。
『さよなら子供たち』を観て以来かな?
この時代のフランスは複雑ですよね。
3つくらいに割れてるし…


一応、実話に基づいているみたい。


ナチズムに染まりきれず、良心からこの報復をしたくないと言うドイツ軍人。すべてはヒトラーのせいとも言えないし、それに従った民衆のせいとも言い切れないなぁ、って感じさせられました。戦争って、何かひとつのせいにすることはできない。ありとあらゆる最悪な偶然が重なりあって起こったものだと思う。



ラスト30分、涙が止まりませんでした。
タイトルの通り、シャトーブリアンの収容所から銃殺に選ばれたフランス人たちが、家族や恋人や同志に向けて、手紙を書き始めるシーン。それぞれの手紙が読まれるんですが、たった一時間くらいしか観ていない彼らの人生が、そこに現れている気がして涙が止まらなくなりました。この後フランスが無事ドイツから解放されて、ちゃっかり戦勝国にもなっていますが、ここでやりきれない思いを死んでいった人たちは、そのことを知ることはできず、第二次世界大戦の中で、最も屈辱的だった時期のフランスで最後を迎えたのかと思うと。

わたしは完全に戦争を経験していなければ、戦後の残り香もないような時代に生まれた戦無世代ですし、当時の気持ちなんて分かるわけないだろ、って思う人もいるかと思います。また、映画で描かれる戦争には脚色があるとか、創作要素があるとか、そういうこともあると思います。でも、そういう映画が作られて、それを見ることで、自分たちが全く知らない戦争について意識する戦無世代の人々がいるなら、それ自体に意味があるんじゃないかなぁ。授業で聞くだけじゃ、文章で読むだけじゃ、想像しづらいことってあるし。戦争映画は時代が進むにつれて作られることが少なくなるだろうし、(戦争を知る人が減っていくし)、後世に残していくべきものだなぁ、と改めて思いました。
まぁ私は、歴史の授業で泣くレベルで涙腺が弱いんで映画があろうがなかろうが変わらないんですけどね…!




そしてなにより、この題材を独仏合作で作れる時代がきたことがうれしいですよね。
太平洋戦争を日米合作で作っているのと同じ感動を得ます…


映画の内容伝わってないなぁ
ラスト30分がとにかくよかったんです。

手紙を書くフランス人たちと
銃殺をするのが精神的に重荷すぎて倒れるドイツ兵と
目を開けたまま「Vive la France!」を叫んで死んでいくフランス人


改めて戦争映画の良さと重要性を感じました。